黄金に輝く一週間。1STAGE






☆★よしおの場合★☆


「わー会社休みだー。ゆっくり寝よう・・・。」

よしおは一生懸命働いて、あのうるさい連中に振り回されて、

精神的にも肉体的にも疲れているのである。


フカフカの毛布、静かな夜。

よしおは幸せな気持ちで、眠りに堕ちた。







「親父ー!!!!ネズミーランド連れてけー!!!」

「お兄ちゃん、私やだからねー!!!ユニバーサルがいいー!!!」

「まきはライブ行きたいのー!!!!」


朝・6時半。

子供たちが近所に大迷惑な声でよしおを起こした。


「な・・・なんだ、さとし、たにこ、まきちゃん・・・・。」


「「「ゴールデンウィークどっか行こうー!!!!!」」」




折角の休みなのに・・・。

もう少し寝かしといてほしい。





すると、よしこが出てきた。


「こらこら、みんな。お父さんが迷惑でしょ?」




この時ばかりは、よしこが最高の極楽へと誘う天使のように見えた。






「行くならやっぱり、動物園に行きたいわー、私!」






この時ばかりは、よしこが最低の地獄へと誘う悪魔のように見えた。







■□よし子の場合□■




「ゴールデンウィークは、絶対痩せるのよー!!!!」





最近バカ食いしているので、ぶくぶくと太り始めたよしこ。



「ねぇ、たにこ。スリムで美人なお母様のために、協りょk「却下。」」

「えー!!!なんでよう!!」

「あたしはね、アンタのダイエットなんか興味ないの!」

「ひどい・・・!それでも、それでもたにこは、私の娘なのぉ・・・・!!」

「アフォ。演技している間があったら腹筋の100でもしとけ。」

「そんなあー!!」





「じゃあ、さとsh「やだね。」」

「なんでー!!さとしまで!ひどいじゃない!」

「あのな、お袋。俺は、忙しいんだ。

ゴールデンウィークだからって、サッカー部はあるんだよ。

あーぁ、スーパースターは忙しいぜ!」

「スーパースターでも、トースターでもいいから、お願い!」

「大体協力ってなにすんだよ。俺、やだかんな。」





「じゃあ、まきちゃn「ごめん、おばさん。」」

「ええ!!まきちゃんまで!!」

「協力したいのはやまやまなんだけど・・・・なんていうか、

その、えーっと、うんと・・・・めんどくさいし。」

「何それっ!結局協力したくないんじゃないの!ひどいわ!!」

「まきも、さとしの応援に行くから。」

「それ、逃げてるんじゃないわよね!!?

女なら、逃げずに勝負しなさいよー!!」

「そんなこと言っている暇があったら、ジョギングでもしといて、おばさん。」





よしおは疲れて眠っているし、みさばあやみほばあは協力しようと思っても、歳だし・・・。


よしこは普段使わない頭をフルに回転させ、ようやく結論を出した。


「ポン太郎!」

「ポン!?(何!?)」

「協力してくれるわね!?あなたに拒否権はないわ!!」

「ポンポポンー!!(嫌じゃー!!わしゃあもう歳なんじゃー!!)」

「あ、こら、待て!逃げた!」



ポン太郎とよしこの追いかけっこが始まった。


・・・これで、ポン太郎の協力を得る前によしこが痩せたことは、いうまでもない。






△▲みほばあ&みさばあの場合▲△




「やっぱりみほ、休みの日はこうやってお茶がいいわねぇ・・・。」

みさばあはのんきにお茶を飲んでいた。

「そうねぇ・・・。ここでお茶を飲んでいると、

『いいお天気ですね。どうです?僕と一緒にお茶でも?』なーんて・・・。あら、いやだー!

それでお互い見つめあった後、二人顔を染めながら、告白なのよ・・・

うわー!!やだー、吉沢さんってばー!!」


「ダンゴ一個、追加してもらいます?」

みさばあはみほばあをほったらかして、店員にダンゴをお願いした。



「あぁ、素敵・・・!葉桜がゆらゆらと揺れる中・・・。

お茶を飲んで葉桜を見るふりをして、吉沢さんに視線がいくのよ・・・!

まぁ、素敵・・・。あぁ、吉沢さん。

あなたはなんて素敵なお方なの・・・・?」




「ダンゴ、あと3つ追加して下さいな。」

みさばあはまた、ダンゴを頼んだ。





乙女の夢(妄想)にどっぷり浸かりこんだみほばあが、

ダンゴ屋から渡されたレシートを見て、驚愕するのは後の話で・・・・。





◆◇たにこの場合◇◆






「今日も朝からハイテンショーン!!!!で行きます!行っちゃいます!行けよコラ!」


なんだか意味不明のたにこである。





「たにこ、ハイテンションなところ悪いけど、お使いいってくれる?」

「イエッサー!!!!!!!!」


休みだからだろうか、たにこのテンションは限界という壁を突き破っていた。





「金田さんの店、よろしくねーv」

「ハートつけんなー!!!!こんちくしょう!!!っていうわけでいってきまーす!!!!」






「えーっと・・・玉ねぎ・・・。ちびま○こちゃんに出てくるやつだなー!!!

マヨネーズ・・・食べ過ぎるとブヨンブヨンになっちまうわよー!!!

ヨーグルト・・・めっちゃくちゃってわけでもないかもしれないけど体にいいわよー!!!

コーラ・・・今コカコーラのキャンペーンでH○のライブに行けちゃうわよー!!!

っていうか今日の献立の予想つかへーん!!」


買い物のメモをみていちいちうるさいたにこである。



・・・これじゃ、ハイテンションじゃなくってただのアh・・・・いやいや、控えておこう。







「到着ー!!!!」



たにこはなんだかんだいってめっちゃうるさい声で嬉しそうに言った。








「・・・・って、あれ?」







『ゴールデンウィーク中は休みにさせて頂きます。ご了承下さい。   金田』








この後、たにこのテンションがガクッと下がったのは言うまでもない。










▽▼ポン太郎の場合▼▽






「ポン・・・・(暇やのお・・・・)」


ポン太郎は、縁側で日向ぼっこしていた。







「ポ・・・ンポポンポン、ポンポン・・・(あぁ・・・静かって良いな、幸せだなあ。)」










「ポン太郎ー!!!!散歩行くわYo!」

ダイエット中のよしこが、ポン太郎に言った。





「ポン・・・ポポンポンポポンポンポポ・・・・(いや・・・わしは動きたくない・・・。)」


「さーぁ行くわよー!!!あの夕陽に向かってダッシュよー!!

目指せ!5キロ減!!目指せ!スリム美人!!

ドギャー!!!!!!!!!!!!!!」





ポン太郎を引っ張って、夕陽に向かってゆくよしこだった。







後日。



「ポン・・・ポンポポンポンポ・・・(首が・・・・めっちゃ痛い・・・・)」




















アトガキ

さあて、誰かいないことに気づきませんか?
そうです、あの二人です!!(何あんた。
2STAGEに、続く!たぶん!いや、絶対!いや、自信ない!わっはっはー(自慢してどーする。
深空