「年末年始だし、カラオケでもしますか!!」

「はぁ!?」

「あー、なんかさとしの誕生日っぽいし?」

「俺ついでかよ!?」

「あの ク ソ 忌 々 し い もかもいないし!」

「おふくろ!?」





カラオケ大会 -今更忘年会ネタ?-






「何あの下手な副題!!」

「副題だけなのかよ!?」

…が、しかし茶川家には残念ながら邪魔なペット…

ポン太郎がいるのでカラオケボックスは借りれなかった。

「何でそう突然進めるかな馬鹿ナレーションは!!」

たにこが喚く。

「喚くとか言うな!!」

「ねぇ…たにこ? …誰と会話、してるの…?」

若干引き気味で訊いて来たのはよしこ。

「え!? あー、いや、なんでもない」

「でさ、どうやってカラオケすんのさ」

「ソロ?」

「どういう意味だよ!」

「歌 のみ?」

「マジで?!」

最早よしこにかかれば誰もがツッコミである。

「じゃ、一番! さとし行きます!!」

「展開早いよ!!」

が、マイクを構え、いざ歌おうと思ったとき。

ふと気付いた。

「…何、伴奏、無いの…?」

呆然とするさとし。

「大丈夫よ!! さとしなら唄えるわ! アナタならきっと…できる!!」

「おふくろ…!」



 がしっ。


と抱き合う二人。

「やめーい! 唄うならさっさと歌わんかいアホ兄貴!!}

「しっかたねーなぁ…」

「てめえから言い出したんだろうが…!!」

たにこの裏の性格がついにスイッチオン!?

「煩いわー!」

「お、おふくろ…とうとう……たにこが…」

「大丈夫よ。きっと…たにこは戻ってくる」


「 … い や 、 別 に 良 い け ど ね 」


「何!? あの前フリ!! そこまで言っといてそれかよ!」

「まいあひ〜♪ まいあふ〜♪ まいあほ〜♪ まいあはっは〜♪」

「………」

「…米さ米酒か〜のまのまいぇい♪ のまのまいぇい♪ のまのまのまいぇい♪ きーぷだー牛ー」

「今更マイアヒ…? ていうかいきなりサビかよ…」

「あずかりDay♪ なーみふぇいすでーおおきい笛入れー米さ米酒かー」

「ポン…(さとしが…)」

「のまのまいぇい♪ のまのまいぇい♪ のまのまのまいぇい♪」

「ポォォォォンッ!!(壊れたぁぁぁぁっ!!)」

ポン太郎の絶叫を間に挟みつつ、熱唱したさとし。

「す…すごいわさとし!! さすが私の子!!」

「おふくろ…(涙目)」

がしっ。

再び抱き合う親子。

「次は何を聴かせてくれるのかねぇ」

ちゃっかりと傍観席なるものを作って見物しているみさばあ…と、よしお。

「え…っ!? よ、よしおさん…?! そん、な…うそでしょ…!?」

「何演技してんだクソババア!!」

たにこの容赦ないツッコミ、否、暴言が入る。

ソレに対し、よしこは

「あらぁ☆ たにこちゃん女の子なのに汚い言葉遣いはダメですわよvv」

とのたまった。

「キモいわー!!」

「じゃあ私行きますわvv」

「その言葉遣いやめてください…」

たにこがとうとう崩れ落ちるように膝をついた。

「もすかーもすかー、ゆーめみるアンディさん♪ おっさんですかーシャアですかーわっはっはっは♪ ヘイ!」

「何ソレ…」

「あら☆ しらないの? 今流行最先端の…」

「何の流行ですか…ばりばりナレーションの趣味垂れ流しじゃないですか…」

もはや暴言を吐く気力も無いたにこ。

さらにたにこは、しかも今ブーム去ったし、と呟いてみる。

「じゃあ文句ばっかり言ってるたにこは何歌えんのよっ!!」

「…え「ジョバイローじょーばいろぉぅっ♪」

「も…もか姐!?」

「しかも何で演歌風に節付けてんの?!」

もかの案外強烈なボケにたにこが復活。

知っている曲を改造されると結構ショックを受けるものなのである。

「ねぇ…今ってさ、忘年会だよね?」

「突然なに言い出すのたにこ? 当ったり前じゃない!!」

「…年、明けたよ?」

「え………」





暗転。

-- BAD END --


「え、ちょ、ミーの出番…」

もか、出てきた意味無し。





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深空さんの誕生日に贈らせていただきます。
ノリとテンションで書いたので、ネタが尽きたら終わりというおそろしいバッドエンドに…。
ごめんなさ…!!
そんなこんなでお久しぶりな水月零でした。
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