○ミーン、ミーン・・・。

暑い夏の中、せみのなく声が聞こえる。


「祭りじゃあああ!!!!!」

いつもハイテンションなたにこのテンションは、いつもの1.5倍だ(当社比)

「祭りだあ?だからてめえ昨日の昼からそんな変なもん着てたのか。」

「変なもんゆーなあああ!!!これはゆたかじゃああ!!!」

「いや、浴衣(ゆかた)だし。誰だよゆたかって。」

「でも、たにこすっごく似合うー!可愛いーv美人ーvスタイルいいーvデカイーv」

「最後のいらなくね?いらなくね?ねぇ、そうだろ?ねぇ、そう思うでしょ、兄貴?」

「しらねー。」



たにこは、紫に黄色いひまわりの浴衣、まき姫は白に金魚の絵柄の浴衣。

そして、もかも、よしこも着ている。

もかは・・・背中に、『喧嘩上等年中無休』と書かれている(よしおがなんどもやめようといったが、もかは「私ー、ジャパニーズ大好きねーvv」と言って聞かなかった)

そしてよしこは、・・・青に、やたらステーキだの寿司だのかかれていた。(これもよしおがやめようといったが、よしこは「嫌だー!!!」と泣いて強引に了承させた)




●「たにこー、なんて毒々しい浴衣なのぉ?」

挑発的な言い方でよしこがたにこをからかう。

「紫に向日葵って…」

「何言ってんの!? てめぇの方が悪趣味だっての!この食い意地ババア!! …そう思うよねもかさん?」

ムキになって返すたにこ。

…当たってるところがまたいいと思う。(誰

そしてもかに話を振った。

「そうそう、ステーキとか寿司って食べ物だしねー。

 綺麗な漢字が書いてあるならともかく。一緒に歩くの恥ずかしいよねー」

いつの間にか流暢な日本語でたにこにノリだすもか。

「な、何よもかだって! 全員に喧嘩売ってるようなもんじゃない!喧嘩になっても助けてあげないからね!!?」

「HAHAHA。あたしに喧嘩売ったら即天国行きの切符がタダで手に入る よー? しかも返金不可能!」

「…」「……」


☆あーだこーだ言ってるが、みんな思い思いの浴衣を着て、祭りへと出発した。

「わーお客さんいっぱいだねー!!」

「祭りだもん当たり前でしょ。」

「人多いからみんなはぐれるなよー。」

というよし男の言葉を無視し、みんな好きなところへ行ってしまった。



「ねぇ、さとし、クレープ食べたいw」

「ん?クレープいいね、じゃぁ買いに行こー。」

「うんw」

さとし&まき姫はクレープ屋に向かっていった。



「たに子・・・金魚すくいで勝負よ!」

「あぁ・・・ぜっっっっったいに負けないぜ!」

たに子&よし子のバックには炎が見えた。

「ワォ!おもしろそうですね!私もしたいデス!!」

と言って、三人は金魚すくいに行った。

残る三人+1匹は花火の場所とりに行った。



★「私の王子様、早く現れないかしらっ☆」

と1人浮かれているのは、みほばあだった。

「ポン太郎、今日はにぎやかな散歩だねぇ〜・・・。」

とみさばあは、いつもと変わらずぼけていた。

「さぁ、早く場所を取りにいきましょう・・・!!」

とよし男は先頭をきり、2人+1匹を引っ張った。

「ポポポポポポン、ポポポンポォ〜。。(そこの女の子は、可愛いなぁ〜。。)」

となぜか青春時代に戻っているポン太郎だった。

その言葉は、みさばあに分かるはずがなかった。



 
その一方で


「たに子!もう一回勝負よ!!」

「へぇ〜んだ!いくらやったって、勝敗は同じよっっ!!」

と熱く燃えていた2人。

「お金が・・・・。オウ、ノォ〜・・・!」

と財布の中身ながら、へこんでいた。

「お客さん・・・・金魚がぁ・・・・。」

と店の人は困り果てていた。



またまたその一方

「おいしぃ〜!!」

と笑顔で言っていたのは、まき姫だった。

「よかったな。」

といっているのは、さとしだった。

苺&アイスのプリンつきクレープを頼んだまき姫。

それが、ずば抜けたほど高く(500円)、さとしは、買うことができなかった。

「次いこ!次!お化け屋敷!!」

とまき姫に言われ、背筋がゾォーっとしたさとし。

腕を引っ張られ、振り回されていた。

(お化け屋敷だけは勘弁してくれーー!!)

と小心者のさとしだった。







○「ひえっ、きゃ、怖いー!!」


まき姫はさとしの腕にがっしりしがみ付いている。

「は、早くいこーぜ。」

さとしの顔は、どことなく青い。



静まり返った空間、人のすすり泣く声、不気味な笑い、そして静かな音楽、水音・・・。




「うらめしや〜」





「きゃあああ!!!こないでぇ!つーかくんな!まきの命令だぞ!死ぬ!!いやああ!助けてええ!怖いー!消えろー!くんなー!!さとし助けてえ!!ぎゃああ!!もういやああ!」

「まき姫、騒ぎすぎ。っていうか何消えろって。何気に怖いこと言ってんじゃん。」

「だってだって!!騒がなくちゃお化け屋敷じゃないよ!!」

「ほら、あの幽霊逆に大声で失神してるし!・・・って、ぎゃっ!

出た、ろくろ首!てめーなんかキリンと一緒に木ぃむしゃむしゃむさぼっとけぇぇ!!」

「きゃ、さとしかっこいい!!」




「・・・ねぇ、あのお化け屋敷うるさくない?」

「やたら悲鳴とか『消えろ』とか『むさぼれ』とか聞こえるよ!」

「怖。」






一方。


「よしお、私はポン太郎と一緒に的当てがしたいわ。」

みさばあがよしおに言った。

「ん、いいよ。はぐれないでね。」

「あぁ、的当てですって!そう、これよ!

なかなか的に当たらない私に、かっこいい人が、手取り足取り教えてくれるの!!きゃあ!恥かしいっ!」

「・・・;」



「ポン太郎、私はあのヌイグルミが欲しいわ。ほら。ポン太郎みたいに可愛い、あの犬のぬいぐるみ。」

「ポ、ポンポンポ!?ポン!(なに、わしがあのぬいぐるみと同じ!?ガーン!)」

「とりゃ。」

みさばあが投げたボールは、ひょろひょろと空中を進む。




「ポン!(だめだ!)」

すると・・・。



ドシュ!!

急にボールが見えなくなるほど早くなって、犬のヌイグルミにあたった。




「ポン〜!?(何ぃぃ!?)」

やったー、よかったーとみさばあは最高の笑顔を浮かべていた。



●「次は私ね。

 ああ早くかっこいい人が来ないかしら…w」

とか言いながらみほばあが投げた。





球が見えなかった。

狙ったらしいコップが瞬時に粉と化し、ボールはその後ろに当たって止まった。




「ポ、ポーン!(な、なんとー!)」

「…(怖っ)」

「あら、すごいわねぇ…」

「(あんたの方がすげえよ!)」

上からポン太郎、よしお、みさばあ、一部始終を見ていた人達。




的が砕けてしまっては意味が無い。

次は加減して投げる事にした。

横にあった球を掴み、一気に投げた。







「ポォォォォォォン!!?(なぜにィィィィィ!!?)」

それはポン太郎だった。





「あらw わたしったらw」

「(反省しろよ!)」

みほばあは全く動じなかった。

周りの人が動揺した。

「あらまぁ、ポン太郎、大丈夫?」

「ポ、ポン…(ああ、ばあさん…)」






☆そのころのたに子&よし子&もか

「ふぅ〜そろそろ金魚すくいにも飽きたな。」

皿にいっぱいの魚。

「そうねぇ〜。」

息ができてないほどの量。

「あわわわわわわわわわ。」

ひたすらお金のことにあわわするもか。




一方さとし&まき姫

「ハァハァハァ・・・」

なにやらやつれている様子のさとし。

「きゃぁ→怖かったァ→w」

満面の笑みで言うまき姫。

「ね、さとし、次はどこ行くぅ〜!!?」

ぜんぜん怖かったと言う気配がない。

「ちょっとどっかでやす「さぁレッツゴ→!!」

「わぁーおいちょっとっっ!!」

さとしの言葉が耳に届いてなかったまき姫だった。



★「さとし早く早く!」

と言っているまき姫と

「次はアレよぉ〜!!」

といって聞かないおばば、よしこ。

その2つのグループが鉢合わせした。

「あっ。おばばじゃん。さっきよりやつれてるね。もかさん。」

もかに対して失礼じゃないかと思うたに子。

「さとしとまき姫もやるの??」

「うん。」

「私はいやだ!」「どうなるか分かってる?」

もかはよし子に脅され気分は(・д・川)になっていた。

そう、ヨーヨー釣りだ。

残金がヤバイもかにとっては最悪の事態だ。






結局、そこに30分はいた、5人だった。

パーン・・ババババーン

「「「「「花火が始まった!!」」」」」

と時計を見ると、すでに9:00を回っていた。

5人はすぐさま、よしおたちのところへ向かった。











○どーん、どどーん!!!

大きく、悠々と空に咲く花火。



「キレーだねー。」

と、微笑むまき姫。

「俺はこんなもの、全然綺麗じゃないなと思ってるよ。」

と、低い声で言うよしこ。

「(おばさん何故男言葉?)どーして?綺麗じゃん!」

「どんなに美しくたって君の笑顔の前では

無効化されてしまうからさ(パチン) あまーい!!!」


「「一人でゆーな。」」

「ひど!ひど!あたしが頑張って考えたのよー!!!」




「おどりゃあ己ぁうちの金ひったくってようそんなことが言えるんやな。

ああ?己の骨っちゅう骨全部粉々にしてダシにして飲んだろかぼけえ!」



「「うぇえええええ!!怖っ!」」

たにことよしおは声をそろえていったが、



「あーんひどいよあたし食べても美味しくないよ、もか!」

「いやいや、ほんとにひどいのはお袋とたにこなんだからな。」

「そーよ、自分がお金持ってなかったからってもかさんの金ほとんど

とっちゃうのはダメでしょ?」

「OH、ゆあーないすぱーそん、まきあんどさとしぃ!」




「「さっきの何ー!?」」




「これこれ、静かにせんか、たにこ。よしお。

折角の花火じゃけんのぉ。」

「そーよ、この花火が咲く下で、私と東藤さんはっ・・・!きゃああ!!」

「みほもちぃと静かにせんか。」

「ポンポンポン!!(昔わしはおばあさんと・・・むふっ)」

「これポン太郎!そんなにはしゃぎたいんなら、川を泳いでおいで。」

「ポー!?(えー!?)」


「え、ポン太郎行くの? じゃあ私が後押ししてあげる☆」

とよしこがいってポン太郎を突き落とした。

「ポーン!!(ぎゃー!!)」

「まあ、楽しそうね、ポン太郎」

みさばあが非情な言葉を放つ。

「ポォォン!?(うそーん!?)」






●どーん、と響く花火の音がポン太郎の中に響いた。

「綺麗だね…」

「そうだねぇ…」

「あぁw そこで東藤さんがっ…きゃっv」

「少し静かにしてくれ…」

上からまき姫、みさばあ、みほばあ、さとし。





どーん、どどーん。





「あれ? ポン太郎がいない」

「ホントだ…」

「皆構ってくれないから帰ったんじゃない?」

「あ、そーかもね」

「じゃ、帰ろっか。花火も終わったし」

「そうだねー」

誰からともなく言い出したことが通り、帰ってしまった。

家に帰ってもポン太郎はおらず、数時間後にびしょ濡れで帰ってきたようだ。



アトガキ
日記にてリレー小説をしました。
深空は○、零は●、麗音は☆、千夏は★です。
・・・っていうか、あたし一人浮いてませんか?
文章力の違いを実感する今日この頃ですorz