アホ企画、ポン太郎一家用。
旅行。
「じゃあ、行って来るわね」
「行ってきまーす!」
「お土産買って来いよー。でないと家に入れんぞw」
「お前には買ってこんわ!」
などと言い合っている。
今日はみさばあ、みほばあ、まき姫、たにこが旅行に行くのである。
海外に。
一通り挨拶した後、待っていたタクシーに乗り込む四人。
手を振る家族を背にしてタクシーは去っていった。
「ポォォォォォン!!!(待ちやがれー!!!)」
と、すごい勢いで家の中に鎖でつないでおいたはずのポン太郎が飛び出してきた。
「わー!!? ポン太郎ー!!」
「ポッ、ポッ、ポン太郎がぁぁ…」
「大丈夫、返って来るさ」
などと演技をしている二人がいるが、誰も突っ込まない。
「「…」」
虚しくなった二人。
その頃、ポン太郎は。
「ポォォォォォォォッン!!!(待てー!! ばあさーん!!)」
まだ追いかけていた。
ポン太郎のスピードはまったく落ちていない。
しかも車道を通っている。
まき姫が外を見、「わああああああっ!! たにこ、見てみろ!!」と叫んだ。
「何!?」
「ポポポポ、ポン太郎が…っ!!?」
かなり混乱している。
そういわれてたにこも外を見てみる。
「うっそーん!! マジィ!!??」
と叫んだ。
「おばあちゃんおばあちゃん! ポン太郎が着いて来てるよ!!」
「そうねぇ。まぁ、そのうちとれるでしょう」
「えぇぇっ!?」
さらりと恐ろしいことをいうみさばあであるが、実はみほばあと服のシミ取りについて話し合っていただけなのである。
「ちょっと、静かにしてください」
と運転手から注意を受けた。
「はい…すみません」
ずどどどどどどどどっ、と言う効果音が付きそうなくらいにポン太郎が走っている。
後ろを見たまま、まき姫が呟いた。
「こわっ」
留守番組はというと。
よしおも仕事に行って、さとしも学校に行ってしまったので、よしこは溜息をついた。
「…ヒマだなぁ…。寝よ」
おい、と突っ込みたいが生憎ここには誰もいなかった。
そして、帰ってきたさとしが驚くだろう。
…帰ってきた。
「え!? お袋!? 何でこんなとこで寝てんだ!?」
驚くどころか混乱してしまった。
よしこはまた夢を見ているらしく、寝言を呟いていた。
「今度は逃がさんぞこんちくしょー…。このステーキめぇぇ…」
とかなんとか。
「…」
さすがのさとしも閉口である。
そこでよしこはふと目を覚まし、何事も無かったように「あ。お帰りー」と言った。
「…」
やっぱり黙ってしまう。
ポン太郎はと言うと。
飛行機を追いかけ追いかけ、海の上を突っ走っていた。
「ポォォォォォーン!!! ポンポポッ(ばあさーん! 待っ(舌噛んだ))」
海を見ていたたにこが「ポポポポポポポポン太郎がぁ!! まき姫、見てみ!?」と叫んだ。
海の上を謎の生命体が走っていたら誰であれ驚くだろう。
「何かポンポン言ってるし…こわっ」
やっぱりそれである。
「ねえねえおばあちゃん、ポン太郎が海の上を走ってるよ!?」
慌てて聞く二人。
みさばあが、
「まぁ」
と言ったので、まともに返答してくれるか、と期待したのだが、見事に砕けた。
「泳ぎが上手いのね」
「いや、違っ! 走ってるんだって! ポン太郎が!」
「沈むわよねぇ…」
「えッ!?」
みさばあがまたもすごいことを口走ったので二人は唖然としてしまった。
というかみほばあと水泳の話をしていただけなのだが。
今後の話が気になる所だ。
後編に続く(ぇ
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いやいや、後編があるのは本当ですよ!!
てか前半が書きたかっただけ…(ぇ
笑えなくてすんません。
どうかお慈悲をー!!!(何
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